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【WHO WORE BEST=2023/3/22】『ヴァレンティノ』は、昨年10月にパリで発表した2023年春夏コレクション「UNBOXING VALENTINO(アンボクシング ヴァレンティノ)」の発売開始を記念し、世界各国で9組のスタイリストとコラボレーションした特別なプロジェクトを実施。
日本ではスタイリスト 服部昌孝とパートナーを組み、ピエールパオロ・ピッチョーリによる「UNBOXING VALENTINO」コレクションの世界感を、服部氏独自の解釈で表現した特別ウィンドウを、2023年3月16日(木)~3月31日(金)の期間限定で、『ヴァレンティノ』表参道で展開する。
「UNBOXING VALENTINO」コレクションは、「アンボクシング」=「不必要なものを取り除く」ことによって本質を明らかにし、ボディ、フェイス、歴史、色合い、質感の多様性の上に新たな表現を生み出したコレクション。世界9か国でそれぞれのスタイリストが、複数の意味とメッセージを独自に解釈し表現する。
東京では、服部昌孝が東京の街角に自然の領地を作り、自然と構築物の関係性を演出した。ナチュラルなアースカラーのルックに、モダンで軽やかな印象を与える『ヴァレンティノ』のレイヤーを組み合わせることで、自然の美しさと人工物の対比の関係を表現している。木、石、砂へのオマージュは、感性の源である原材料への賛歌だ。
ニューヨークではロー・ローチが、特徴的な深い赤のボックスという人目を引く空間を通じて彼の解釈を表現する。それはアンボクシングというコンセプトのマニフェストにもなっている。スティーブン・マイゼルが捉えたヴァレンティノ・ガラヴァーニによる1992年春夏コレクションへのオマージュであり、ローはまた、多用途性と速度を示すためにヴィンテージカーを ‘トワル イコノグラフ’パターンで覆う。
レベッカ・コービン・マレーのコンセプトは、イエローの3Dフラワーがあしらわれたブラックのランウェイルックからインスピレーションを得ている。ロンドンのウィンドウでは、オールブラックのルックの背景としてイエローのフラワーが映し出され、ルックのシルエットと生き生きと咲く花がコントラストになっている。このウィンドウでは太陽やバターカップ、花の中心部の色である黄色が自然のアンボクシングを表現し、複雑なエネルギーに満ちたサイケデリックな世界への架け橋になる。
クレメント・ロメリーニがアンボクシングをパリに連れ出す。明るい色合いがダイナミックなディスプレイを作り出し、’トワル イコノグラフ’ パターンの自然な繰り返しが注意を引きつける。カットアウトやシースルーファブリックが用いられたブラックガウンが、まったく異なるものでありながらも連続するエレメントとして構成されるボディにフォーカスする。引き裂かれた紙の背景からマネキンがのぞき、開けるのが待ちきれずにラッピングペーパーをはがすような、フィジカルなアンボクシングのドラマを生み出す。
ミラノではロレンツォ・ポソッコが、ウィンドウの前で日常的に繰り広げられるストリートの風景とストア内の穏やかな世界の間の関係を捉えることによって、モンテナポレオーネのアイコニックなストアのディスプレイに日常のシーンを取り入れた。都市は目的と関連性を持ったルックに委ねられて生み出される交配のようなもの。ミラノのストリートシーンを映し出す立方体のビデオスクリーンをディスプレイ内に配置することによって、ロレンツォは都市のエネルギーに敬意を表し、よろこびに満ちたファッションの世界が日常の親密さと出会うリアリティへとオーディエンスを誘う。
ドバイでは、クールアクアマリンとゴールドが水槽のような感覚を生み出します。アンナ・デッロ・ルッソがフェザーやふわふわしたもの、グローブ、バッグ、熱帯魚のようにペイントされたマネキンなど、カラーブロックや豊富なアクセサリーを用いて豊かに表現した、鮮やかで美しいウィンドウ。このディスプレイを支配するのはファンタジー。靴を脱いで飛び込んでとオーディエンスを誘う。
上海ではミックス・ウェイが、伝統的な中国絵画を称える。多様な自然表現を生み出すために使われているのはたったの5色。このウィンドウでは、天井から吊り下げられた ‘トワル イコノグラフ’ プリントの巻物に中国絵画が取り入れられている。そしてその前に5つのルックが、ビジュアルアートが作られたエッセンシャルな素材を表すように配置されています。複雑さはアートとクリエーションの世界を構成するひとつのエレメントというもっとも純粋なアイデアに分解され、それぞれのエレメントが一色で表現される。
ソウルでは、グム・ナム・ファンが ‘Unbox Me’ と名付けたインスタレーションを行う。個性はばらばらになったエレメントの混合物であるということのメタファーとして、ぴったり組み合わせることのできる硬い木製のブロックであるソーマ・キューブのパズルが用いられている。淡いニュートラルカラーが都市の中心に穏やかな瞬間をもたらす一方で、ヴァレンティノ ガラヴァーニのアクセサリーがソーマの上に置かれている。自身に対する思い込みを取り外し、内なる本質を探究するようオーディエンスに語りかける。
世界のどこに住んでいても、だれもがアンボクシング ヴァレンティノ コレクションを自身の目で見れるよう、9つ目のウィンドウはオンラインで行われる。スタイリスト、アレキサンドラ・グランクヴィストとマッケンジー・レイ・グランクヴィストが制作するこのデジタルディスプレイは、『ヴァレンティノ』のもっとも純粋なエッセンスを表現し、創設当初を思い起こさせる情熱的なレッドを背景に、三角形の高いプラットフォームにマネキンが吊るされている。
オーディエンスがそれぞれのウィンドウをさらに楽しめるよう、各スタイリストがSpotifyでオリジナルのプレイリストを作成した。このプレイリストによって、聴覚でもクリエーションのインスピレーションに触ることができる。すべてのスペシャルウィンドウには、プレイリストが再生できる特設サイトにリンクしたQRコードや、ウィンドウコンセプトやスタイリスト名が示されたフレーズが配される。